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(2)船底縦肋骨
船底縦肋骨は永久変形を生ずると、縦強度に寄与し得なくなり、船体縦曲げ強度が低下し、船体を危険にするので、弾性限界内で設計すべきものである。
両端固定の梁が等分布荷重を受るものとして、耐力に対し安全率1.5とする。
有効静水圧については、実測応力を上記の条件で解析したものが4.3.2に示してあるが、RR11基準(案)ではこれをPlの1/3として次の計算式によって断面係数Zを与えている。
Z=420Plsl2/σy(cm3
σy:使用材料の耐力(kgf/mm2
l:肋板間のスパン(m)
S:縦肋骨の心距(m)
P1:4.3.1による水圧(kgf/cm2
暫定基準では塑性計算とし、安全率を1.5としているが、有効静水圧をP1の2/3としている。Zpは塑性断面係数である。
Zp:835P1sl2/σy(cm3
表5.12に船底・船側・甲板の縦小骨の実例を示し、表5.13に船底縦肋骨のRR11基準(案)による計算値と実船値との比較を示す。要求値に対し不足するものは最初に建造された1例しかなく、それも安全率1.5までの範囲内に納まるので凹損していないものと考えられる。

155-1.gif

図5.5

 

 

 

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